「世の中」は 過剰にうるさい!? 話がきけない子の苦難「過敏」とは… 【感覚①】
こんにちは「星(ほし)パパ」デス。
今日も楽しく、分かりやすく「発達障害」「グレーゾーン」について学んでいきマショウ。
色々な知識やマインドを得ることで、子供との触れ合いの時間が
- 【グレーな時間】→【GREATな時間】
- 【灰色な気持ち】→【Highな気持ち】
に変わりマス。
今日の話題はこちら
「感覚過敏」です。
今回はよく聞く「聴覚過敏」の解説です。
よく聞く「聴覚過敏」ってなんだ
「この子は 大きな音が苦手で…」とか「サイレンの音が鳴ると、パニックになるんです」
なんて親御さんのコメントをよく見ます。
これら「大きな音」またた「特定の音」に反応してしまう状況を「聴覚過敏(聴覚過敏)」といいます。
自閉症スペクトラム障害の子やグレーゾーンの子に良くある症状ですね。
特別支援学級や特別支援学校、施設の障害児者さんを見ると「イヤーマフ」を付けている姿を見ることもあります。
これは「苦手な音」を遮断するため。
ヘッドホンと勘違いされることもありますが、もちろん何の音楽もかかっておりません。
「過敏」ってどんな状況?
さて、この「聴覚過敏」の「聴覚」は、「耳」から入ってくる「音」感覚ですね。
簡単に言うと「聞こえる」ということ。
では、「過敏」とは?
読んで字のごとく、「過剰に敏感になっている」ことです。
例えば、普段足の裏に触れられても「ちょっとくすぐったいな」くらいですよね。
これが長時間の正座によって痺れているときならどうでしょう?
不快感、すごくないですか?
(これは血流の関係ですが結果として)このように、足の感覚が「過敏」になってしまっているので「触れられる」という刺激に対し極端に反応してしまうのです。
これが「過敏」です。
つまり、「聴覚過敏」とは、「大きな音」や「特定の音」に対し、極端に不快感を感じてしまうという状態なのです。
聴覚過敏の苦難
「どうして話を聞かないの!!」なんて
生活をする上で、周囲には音はあふれています。
しかし、人間の脳には、「ノイズキャンセリング機能」がついており、重要でない音については、基本的に無意識の中で処理されています。
しかし「聴覚過敏」の方は、この「ノイズキャンセリング機能」もうまく働かないことがあるようです。
想像するだけで、しんどいですよね。
音楽を聴いているときに、周りでガラスが割れたり、布団叩きが聞こえてきたり、さお竹屋が大音量で通ったり…
集中して音楽も聴けません。
これが、「音楽」でなく「先生の話」や「お母さんのいうこと」だったら‥‥
「どうして話を聞かないの!!」なんて言われてしまうのはやはり、かわいそうであると思います。
根性・努力・慣れによって克服するものではない
また「苦手な音があるなら克服しなきゃ」という意見も聞きますが、それも結構な地獄です。
「サイレンの音、確かに不快だけど我慢できないことないでしょ」という意見もあるかもしれませんが、人間どうしたって我慢できない「音」はあります。
「僕は結構平気だから、君もきっと大丈夫になるよ。我慢して」といって「黒板をひっかく音」を聞かされたらたまったもんじゃありません。
「聴覚過敏」は根性・努力・慣れによって克服するものではないということですね。
感覚にはどんな種類があるのだろうか?
ここまで「聴覚過敏」についてお話してきました。
「聴覚」はよく聞く「五感」の一つですね。
五感とは、
- 視覚…見る/光を感じる感覚
- 聴覚…聞く/音を感じる感覚
- 味覚…味を感じる感覚
- 嗅覚…においを感じる感覚
- 触覚…触れる/温度/質感/痛みを感じる感覚
です。
実はこれらに加えて後ふたつ、重要な感覚について知ることが、グレーゾーンや発達障害児と関わる上で大切です。
それは
- 前庭覚
- 固有覚
です。
これら二つはなじみがあまりありませんね。
次回以降に解説します。
さて、これらの7つの感覚については一応すべてに「過敏」があるとされています。
(例が少ないものもあります)
- 特定の匂いに過剰に反応する「嗅覚過敏」
- 服が触れる感覚が苦手な「触覚過敏」などですね。
本日のまとめ
いかがだったでしょうか。
「聴覚過敏」を中心に、「過敏」について解説しました。
実は「過敏」の反対で、「極端に感覚が働かない=鈍感」という症状もあります。
そして、A君は「聴覚過敏」だけど、「触覚は鈍感」ということもありうるわけです。
このアンバランスさが、生活のしにくさ=心の安定しなさになるわけですね。
次回は途中で出てきた「前庭覚」についてお話します。